ルート
5月24日水曜日、当初の目標であった大峰山系の八経ヶ岳(1915m)、弥山(1895m)に行ってきました。
ルートは、最もポピュラーなルートだと思いますが、行者還トンネル西口の弥山登山口から弥山小屋を経由して、八経ヶ岳山頂を目指すルートです。標準コースタイムは6時間程度。8時に登山開始して、頂上で30分ほど休憩した後に下山し、14時半までには下山予定の計画でした。
登山口から大峯奥駈道に合流するまで、急な登りで1時間程度。合流してから稜線をしばらく緩いアップダウンで進み、弥山小屋の手前でまた急な登りがあり、弥山小屋から八経ヶ岳山頂へ一度下って登り返すのに30分くらいかかるというコースでした。
日本百名山の一つ
定年退職してから何をしようと考えた時に、真っ先に考えていたことは山登りがしたいないということでした。
昔から山登りは嫌いで無かったですが、あまり一人で山登りに行くようなこともなく、2015年に黒部アルペンルートを妻と旅行したついでのように一人で立山に登ってから、一人登山をするようになったように思います。
どうせ定年退職して山登りをするのであれば、何か目標的なものがあればいいなと思い考えてみると、日本百名山の踏破がいいのではないかと思い至りました。
ただいろいろと調べたり見聞きしていると、北海道はヒグマが怖すぎるとか、60歳超えて流石に体力的に厳しいのではないかと思う山もたくさんあり、日々脚力の衰えないようにプチ筋トレしながら、行けるところまで行ってみようと思っている今日この頃です。
大峰山も日本百名山一座で、これで登ったことのある百名山はようやく9座となりました。
またボチボチと頑張ろうと思います。
トラブル続出
経験のなさがもろに出て、トラブル続出の反省点の多い登山となりました。
いきなり道を間違える
登山口から登り始めずっと一本道で、大峯奥駈道に出る最初の分岐を右へ折れていかないといけないのですが、なんと左に曲がってしまいました。事前にYAMAPで登山計画を立てて、地図も確認していて、スマホを出して見ればすぐにわかることなのに、それどころか標識もしっかりと立っているのに、なぜか左だと思い込んでしまっていました。
元々わたしは方向音痴で街中でもしょっちゅう道を間違えるので、山では特に注意しているつもりなのですが、やらかしてしまいました。間違いに気がついたのは大峯奥駈道を逆方向へ20分歩いて次の分岐で標識を見た時でした。目指す弥山山荘への矢印が来た方向に向けられているのを見てようやく気がつきました。往復40分のロス。登頂を続けるか迷いましたが、幸い間違えて歩いた稜線は比較的平坦なところだったため体力の損失は大きくなかったので、登山を続行することにし元のルートに復帰しました。
うっかり者のわたしは思いこみで行動してしまう危険がありますし、よく考えなければならないところでエアポケットのようにスルーしてしまう危険もあります。山ではそれが本当に命取りになる可能性もあるので注意しなければなりません。
YAMAPはとても便利なツールなのですが、わたしの場合スマホの画面上で確認するだけでは足らないような気がするので、登山の計画を立てるときに地図を出力して分岐とルートを確認しながらペンでなぞるのは必ずした方が良いなと思いました。
レインコートに助けられる
最近暖かい日が続いており、近くの低山を登ると汗をたくさんかいて、いつの普通の綿の下着を着ていて、下着が汗で濡れてしまって寒い思いをするということが続いていたので、モンベルで夏用のネット素材の下着と化繊の長袖シャツを購入して、今回試そうと着てきていました。
さすがに山の上の方は寒いかもしれないと、その上に着込む綿素材の長袖シャツも持ってきていました。
しかし到着するとすでに登山口(標高1000mくらい)で寒い。風がきつい。登り始めて暑くなってきたら脱ごうと思って、化繊のシャツの上に綿のシャツを重ね着して登山スタート。
登って行く途中、暑くなるどころか、稜線に出たあたりで強烈な風が吹いていて、ネット素材の下着、化繊と綿の長袖の重ね着では、風邪を防げずに寒くて凍えそうな状況に。
歩いていると暖かくなるというレベルではなく、低体温症になって動けなくなってしまうのではないかと心配になりましたが、いつも山に行く時は携帯しているレインコートの上着を着込むと風を遮断でき、寒くなくなり登山を続行することができました。
レインコートはウィンドブレーカーの代わりになるのですね。ただこのレインコートも登山用のものではないので、早いうちに買い直しをしておいた方がいいと思っています。
疲労と膝痛で足が上がらない
往復6時間のコースタイムで、高低差800mは、ギリギリわたしの体力の持つ範囲かなと思っていたのですが、道間違いで40分ロスしたことや、急登が2箇所あること、登山道は整備されているのですが石が多くて足元が不安定なところが多かったのも影響があったのか、下り始めの早い段階から左膝が痛くなり、足も上がりにくくなってきました。
慣れた様子の女性の登山者がわたしを軽い足取りで追い越して行く後ろ姿を見ながら、あのくらいのスピードで下りれたらなと思いながら、ゆっくりと慎重にならざるを得ない状況でした。
結構な急登の下りなので、足が上がらなくなってくると木の根とか岩につまづきそうになります。つまづいてバランスを崩して落ちてしまったら、死ぬことはないにしても怪我をして歩行不能くらいにはなりそうで、そうなるともう自力で下りることができなくなってしまいます。
登山の事故の話とかを聞いていると、滑落事故というのは、圧倒的に下りの時が多いそうです。下りが難しいというのもあるでしょうが、疲労により足が上がらなくなることにより、つまづいて滑落するというのが原因だそうです。
これからいろんな山に登りに行きたいけれども、体力作り、余裕を持った計画、力量にあったコース選びが重要だと改めて思いました。
無事下山
下りでタイムを縮めたかったのですが、全くそんな余裕はなく、下山予定時刻より30分遅れて15時くらいに弥山登山口までなんとか下山。
いろいろありましたが、これを活かして次また頑張りたいと思います。次は百名山ではないですが、長い間の憧れだった上高地から涸沢カールに行ってみようと思っています。
写真
弥山山頂から八経ヶ岳山頂を望む
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